院生にとって,先輩,特に同じ専攻の先輩というのは非常に大事な存在だ。研究の相談をはじめ,色んなことを先輩に聞くのはとても有意義だ(注1)。
理系の研究室みたいに,先生と指導院生が同じ空間にいるのならば,自然に同じ専攻の先輩との付き合いができる。しかし,社会科学系によくあるように,先生は個人の研究室を持っており,院生は他の専攻の院生とごちゃ混ぜの研究室を使う場合は,同じ専攻の先輩との付き合いは自然には生まれない。
こういう場合,先輩を頼ることの重要性を認識している院生は,授業等を通して知り合った先輩を頼ってその先輩のいる研究室を訪ねたり,その研究室に所属しようとしたりする。認識していない院生は我が道を行き,大概の場合お粗末な修論を書くか,修論直前になって慌てて先輩を訪ねる。
大学院によっては,そもそも同じ専攻の先輩がいないこともある。そういう場合でも,先輩の重要性を認識している院生は他大学に遠征して人脈を作り,認識していない院生は「お山の大将」となる。
(注1)もちろん,先輩と一口に言ってもピンキリなので,アフォな先輩の言うことを真に受けないように気をつけなければならない。