大学院のトイレにこんな貼り紙がありました。
最近,○○大学院研究棟お手洗いに備え付けのトイレットペーパーの消費量が異常に増加しております。
トイレットペーパーは××××金により購入している共用のものですから,お手洗いからの持ち出し・私的流用は絶対にやめてください。今後,このような状態が続きますと,トイレットペーパーの補充についての対応を検討します。
「トイレットペーパーの補充についての対応を検討」するって,トイレに紙を入れないよ,ってことなのでしょうか?
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
で,この貼り紙,学生のモラルに訴えかけるほかは全く効果をもたない解決方法ですな。
第一に,大学のトイレは多数の人が使うため,集合行為問題(
共有地の悲劇)が起こる,ということ。つまり,最終的にトイレットペーパーの補充がなくなると考えても,一人一人にとってはトイレットペーパーを私的流用することが合理的な選択なのです。
第二に,うちの建物は3つの大学院が同居している上に学部生も使うため,責任の所在が明らかにならないこと。そのくせ,トイレが使えなくなって困るのは,深夜に研究室を使う2つの大学院の院生のみ。誰がやったか分からん状態でそんな不利益被ったら,反発起きますよ。
第三に,教員も使うんですな,このトイレ。この建物で授業もやってるし,一部教員の研究室もあります。まさか事務方は教員の不利益になることまでやらんでしょう。
というわけで,この貼り紙は全く「信頼できる脅し」になっていないのですな。