前々から思っていたことですが,研究と作曲って似てるんですよ。どちらもクリエイティブなことなので,当然っちゃあ当然ですが。
何かをふと思いついて,「これは俺のオリジナルだ!」と思ってみても,実は既に誰かが同じようなものを作っていたりします。また,完全なオリジナルなんてなくて,過去の人たちが積み上げてきたものに,少しだけ自分のオリジナリティーを載っけることしかできないんです。
だから,作曲をするときには,いかに多くの音楽を聴くか,研究をするときには,いかに多くの先行研究を読むか,が必要条件なんですよ。もちろん,それだけではオリジナルなものは生まれないので,十分条件ではありませんが。
僕は研究でも作曲でも,アウトプットばかりに関心がいってしまい,必要条件である先人の積み上げたものへの理解が足りません。
山を高くするには,裾野を広くしないといけない――大学院入試の際に,隣接分野の大御所の先生から「君はそっちの試験(僕の専門分野)はよくできてるけど,こっちの試験(隣接分野)は残念賞ですね」と言われて思ったことです。
もっと勉強がいるわ。