うちの業界の学会では,テーマ別に分科会というのが開かれ,そこで報告者が自分の研究を発表します。また,それについて討論者が質問したり,会場の聴衆が質問用紙を提出したりして,報告者はそれに回答します。
今回の学会で,なかなか面白い「事件」が起こりました。以下話を分かりやすくするためのたとえ話。
あるリンゴを,どう切るとどんな断面が観察できるのか,どんな成分が含まれているのかを分科会で議論していました。
会場からの質問に答えるコーナーになり,ある報告者が読み上げた会場からの質問用紙の内容が,正直「?」という内容でした。「質問の意味を私が理解できていないかもしれませんが〜」と前置きしてその報告者が答えはじめたところ,その質問を提出した人が立ち上がり,質問の意図を説明しはじめました。
その質問の内容は,「リンゴを美味しくするためには,いい肥料を使う必要があるのだ」と,全くもって論点の違うことを力説するものでした。
こんな人でも大学に帰れば「先生」なんだな・・・
そんなエピソード以外にも,今回は報告者(上記の分科会は除く)にも,科学的な根拠を示さずに「いい肥料を使うべきだ」「もっと日光に当てるべきだ」という主張をするだけの人が多かったです。
同級生や先輩にこんな話をしたところ,「学会は『お祭り』だから(仕方がない)」と言われました。うん,たしかに。
タイトル参考:
「『今日は祭り?』が聞いてみたい」